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なぞの電子音 - スピードメーターワイヤーの油切れ?

動き初めと減速時に何やらモーターが動いているような電子音が聞こえてくる。最初は面白がっていたけど、だんだん気持が悪くなってきた。後続車をやり過ごしてゆっくり走ってみると、どうやら走行時にも音は鳴っていて、スピードが上がるほど高音になって、ある程度の速度で聞こえなくなってしまう感じだった。またまたよく分からないトラブルが起きたもんだ。最初に疑ったのは、少し前に弄ったブレーキだったけど、ブレーキを踏もうが踏まなかろうが音には変化がないので犯人ではなさそうだ。となるとベアリング?改めて音を聞いてみると、走り出しでは一拍遅れて音が聞こえて、停止時も一拍遅れて音が止まる。ベアリングだったら回ってないのに音が出続けるのはおかしいので、こちらもシロっぽい。

前の方で回っているものというと、あとはスピードメーターのワイヤーくらいしか思い当たらなかった。一拍遅れるということは、柔軟性のあるパーツが関係してそうだし、こいつはかなり怪しい。試しにワイヤーをメーターから外してみると案の定電子音はすぱっとしなくなった。バイクのメーターワイヤーはこれまでに何度か切ったことがあって(4輪のメーターワイヤーが切れた経験はまだない)ワイヤーが切れる前はたいていメーターの針がフラフラしだした。今のところ異音はするもののメーターの動き方はスムーズなので、たぶんオイル切れを起こし始めているんだと判断した。

翌日さっそくワイヤーにグリスを注すことに。ワイヤーをアウターから抜いてグリスまみれにしてやろうと思ったのだ。ところがどっこい、VWのスピードメーターワイヤーは両側にストッパーが付いていて、ワイヤーが抜けない仕様だった。ストッパーが邪魔をしてワイヤー・インジェクター も使えない。仕方ないので、WD40をワイヤーとアウターの隙間からぶち込もうとしたのだが、8割方入らずに外に吹きこぼれる。やっぱりインジェクターが使えないと、ワイヤーに油を注すのはかなり厳しい。ある程度やったところで掃除は諦め、バイク用のワイヤーグリスを、こちらも大いに吹きこぼしながら注入してみた。

cable end どのくらいグリスが入ったのかは疑問だけど、考えてみると、あまり粘度の緩い油を注すのはNGだったかもしれない。スピードメーターワイヤーは前輪のハブの中央を通っていて、アウターがハブの中で終わっている。ということは、粘度が緩いと時間とともにグリスは下に流れていき、最終的にはハブ・グリスに混じってしまう。油と一緒にゴミも流れてくるはずなので、これは非常によろしくない。とは言え、粘度が高いと注油ができないので、結局うまくいかない。仕様からして、油切れになったらワイヤーは交換するものなのかもしれない。ワイヤーを買えば3000円くらい。金をけちって結局フロントのハブベアリングを壊すのか。今後はハブ・グリスのチェックをしっかりすることにしよう。マンパワーはタダ。ここは金をけちるのだ。

cable rubbers cable rubber メーターワイヤーを外したついでに、以前から気になっていたラバーパーツも交換した。ついてないよりもマシだろうけど、クラックが入っていて気持ちが悪かったのだ。

seal on cover ところで、グリスカップからワイヤーエンドを出してサークリップで固定した後は防水処置をしておいた方が良い(て、そんなの常識?)。ビートルを購入したとき、ここは何も処理がしてなくて、約6ヶ月間そのままで走っていた。当時はストックのホイールにハブキャップを付けない状態だったことも手伝ってか、水分がハブ内部に浸入して、左のハブベアリングの寿命を縮めてしまったふしがある。ある時ショップで作業をお願いした時、作業の終わりにコーキング材のようなもので防水処理をしていただいて、その時初めて必要性に気がついた。考えてみれば、グリスカップの裏にはベアリングがある。水やホコリが入るような隙間が開いていてはいけないのだった。その後は真似をしてコーキング材を使っていたが、これが、固まるまでホイルを回していないと一カ所で垂れるなど結構苦労した。ショップが使っていたのはもっと速乾性のタイプだったのかな。今は不覚にも購入した片面ブチルテープでふたをしています。

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