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クイックシフター逝く

unusual position 5年近く使ってきたハーストもどきのクイックシフターが壊れました。もどきはリベットが外れることがあるので対処しておいた方が良いですゼ、と言われていたんだけど、今回壊れたのはそこではなく、トリガーと下のストッパーを連結しているワイヤーでした。

駐車場から出ようと切り返し、バックからニュートラルに戻した時、聞きなれない金属音がしたと思ったら、トリガーがスカスカになってしまったわけです。バックはできないので駐車スペースには押し戻すしかないわけで、だったら家まで乗って行ってノーマルのシフターと交換すればいいやと思った。ところがシフターは左に倒れなくなっていて、1速にも2速にも入れられない。ワイヤーが切れるとバックが出来なくなるだけだと思ってたので、これはちょっとショックな事態でした。

僕はこのビートルを買った翌日に修理入院させて、修理から引き取ったその日にシフターを交換したので、実はノーマルのシフターは数時間程度しか使ったことがなかった。久しぶりにノーマルを使ってみるとさすがにプラプラだなぁ。どこまで動くんだよってくらいストロークするし、何速に入っているのかもよくわからない。ただ動きが大きくじっくりとギアが入るためか、ギアを入れた時の感触がソフトで優しい感じがする。ミッションを痛める可能性があるので、クイックシフターを付けた場合は素早いギアチェンジをしない方がいいという話も聞くし、オリジナルのシフターがプラプラなのも、実はちゃんと理由があるのかもしれない。さもなくば、70年代に入ってなおプラプラのまま放っておいた説明がつかない気がする。


shift knob off 早速バラす。ノブを外すとトリガーと一緒にワイヤーが抜けてきました。試しにワイヤーを入れなおそうとしたけど、何かが引っかかっているのか入る穴が小さいのか一度抜いたワイヤーは途中までしか入ってくれない。そう言えば切れたワイヤーの下側も見当たらないな。トンネルの中に落ちてしまったのか、はたまた途中で引っかかっているのか…。

starter movie どうせ近いうちにボルトと交換する予定だったので、ここは躊躇せずにリベットももぎ取る。と、案の定と言うか、4本あるリベットのうちのひとつが大して力もいれないのにツバの部分がボロっと取れてしまった。なるほど。こういうことなのか。

bad rivet アルミのリベットとポロっと取れてしまったリベットのツバの部分。トラブルが多いので、念のためボルト&ナットに変更しておいた方が良いとアドバイスをもらっていた部分です。

neutral position plate hit against the case 1速と2速に入らなかった理由がこれ。ワイヤーが切れて下のロックプレートって呼ぶのかが通常の位置より下がり、フレームの切れ目に当たってレバーが左に行けなくなっていたのだ。

切れたワイヤーは直径が1mm程度。計算上強度的には問題がないはずなんでしょうが、ちょっと心細くないですか。実際切れちゃったし。それにこれが切れたら、使えるギアが3速と4速だけになってしまう可能性もある。もしもワイヤーが切れたとしてもプレートがフレームに食い込まないような配慮が欲しかった。今回もたまたま自宅の駐車場で問題が発生してくれたけど、どこか出先で切れてたらえらい目にあうところでした。

元々シフターをすぐに交換した理由は、バックに入れる時レバー全体を上から押すのがいやだったのと、一番はクイックシフターの丸くて大きなノブが好きだったから。だけど、今回のトラブルを受けて、こいつを修理したり新しいのを買うなりする気は失せました。知らなかったとは言え、よくまぁ、こんなに心細く危ういものを使っていたものです。一方僕が早々と交換してしまったノーマルのシフターは作りがシンプルで、そもそも壊れる要素が見当たらない。しばらくこのままノーマル状態で走ってみて、プラプラに我慢できなくなったら、例のクイックシフト・アダプターを試してみようか。

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