ビートルのフロントトップへ戻る 整備日記アイコン 整備日記へ

エンジンを掛けるにはスターターを切る - イグニッションスイッチの不良

エンジンの掛かりが恐ろしく悪い。スターターを回してる間はエンジンは一向に掛かる気配がなくて、キーを戻すと、あぁ掛ったか…のような状態なのだ。

前回イグニッションスイッチを交換した時、スイッチとキーシリンダーとの相性が悪かったのでキーシリンダーの修正もしたし、その辺が悪さをしているのかも知れないと思っていたし、キャブの具合が悪く、濃いだの薄いだの問題があるのかとも思っていた。掛かりにくいとは言え、エンジンが掛からないわけでもないので、何となく放置してきたわけです。それが先日ホームセンターの駐車場で、これでもかというくらいエンジンが掛からなかった。情けないやらかっこわるいやら腹立つやら。これはもう限界だ。青空駐車場は暑くてたまらないけど、調べてみることにしました。

switch arc 4メートルくらいのコードをイグニッションコイルのプラスに繋いで車内に引き込みテスターに当てる。リアシート下のスターターに繋がる配線をコネクターから外し、こちらも別のテスターを当てておき、その状態でキーを回す。まず図中1のところでイグニッションコイルへ12Vが流れ、例のカットオフバルブのカチン!という音がエンジンルームから聞こえる。そのままスターターがオンになるように回していくと、少し回した図中2あたりでコイルへの電流が途絶え、さらにキーを回していくと、その先、図中3のところでスターターへの12Vが流れるという状態だった。

本来は、1から3までエンジン側に12Vが流れ続けていなければならない。現状だと、3の位置ではエンジン側はキーオフと同じなので、スターターを回している間はエンジンが掛かるはずがないのだ。スターターを止め、キーを戻していくと2辺りでエンジン側への電流が復活。惰性で動いているエンジンに火が入りかろうじて掛かる、といった具合だったのだ。これではエンジンの始動性が云々どころの話ではない。一番掛かりやすい状態でも掛かりにくいんだから、真夏でエンジンが暖まった後などだと、エンジンが掛かるかどうかは一種の賭みたいなものだったのだ。

しかし、いつからこんな状態だったんだろう。このイグニッションスイッチに交換したのは2007年の9月。その後、スターターのトラブルが再発した2008年1月の時点では問題なく機能していた記憶がある。いや、正確には記憶はないけど記録がある。スイッチを分解修理すれば何とかなるのかも知れないが、車が使えない状況に陥りたくなかったので、ひとまず新しいスイッチを買って正常な状態にし、原因究明+修理は追ってやることにしました。

というわけでパーツを注文し、仮営業中(?)のレディバグへ引き取りに。そのまま帰ろうかとも思ったけど、しばらく居るそうなのでその場で交換させていただいた。僕のビートルは配線の保護チューブも入り組んだ状態にしていないので、イグニッションスイッチ+ワイヤーの交換は30分もあればできる。一式を交換しバッテリーのターミナルを戻してからキーを回してみると、スターターを回したと思ったら、ドン!とエンジンが掛かってくれた。これだよこれ。スイッチが正常だとエンジンは恐ろしく掛かりやすいのであった。


ig switch parts ig switch spring switching plate 早速イグニッションスイッチをばらしてみた。アフターマーケットのスイッチはプラスチックのケースに入っていて、爪を起こせば簡単に分解できた。一見接点が悪くなっていたりパーツが破損しているようには見えないものの、スターターがオンになる位置までプレートを動かすと、エンジンルームに行く線に導通がない。プレートの大きさが接点を繋ぐには足りないように見えてしょうがない。あるいは、実はパーツが折れていて、スイッチをふたつに割った時に落としちゃったのかな。

original ig switch inside original ig switch parts こちらはオリジナル(のはず)のスイッチ。金属製のケースにカシめが入っているので、分解・組み直しがちょっと厄介。配線に問題があって交換したものなので、スイッチ自体は生きていて、キーを回すとしかるべきところでしかるべき導通が見られる。アフターのものより機能が少ないこともあるのかシンプルな作りになっている。最初は、アフターのは構成パーツが細かすぎるから問題が出るのかと思ったが、オリジナルも似たり寄ったりといったところか。

というわけで、原因究明・修復は出来ず、初めから新しいイグニッションスイッチに交換しておいたのは正解だった。だけど、今後またスイッチにトラブルが出たら、オリジナルのスイッチの配線を直して、こちらを使った方がいいかもしれないや。

このページの上の方に戻る


inserted by FC2 system