ビートルのフロントトップへ戻る  整備日記アイコン 整備日記へ

熱くなる配線 - イグニッション・スイッチと配線を交換

ウィンカー・スイッチ内の接点の破損が元で配線が溶け、その後セルは回るがエンジンは掛からないなど、問題が頻発していたイグニッション・スイッチと配線を交換することになりました。というのは…

hot section この辺りの配線が熱を持つようになっていたのです。最初気付いた時は何となく温かい程度で、電気が流れてるのだから温かくなることもあるのか、程度に思ってた。ところが日を追うごとに温度は高くなっていき、ついにある夜、これは燃えてるんじゃないだろうか、というくらいチンチンになってしまった。

配線が熱くなるのはライトを点けて走っている時だけで、ライトを点けない昼間には症状が出ない。ということは本当はライトの方でアース不良とかショートとか問題が起きていて、その影響が出ているのか?とりあえずは、以前問題が出たところだし、直接症状が出ているIGスイッチ周りを交換してみることになったわけです。


loose connection IGスイッチを外してみると、前回作業をした時にはしっかり付いていたはずの、溶けた配線の根元がグラングランになっていた。この配線はこの先に付いていたギボシのところで配線が途絶えている。よく見ると隣の黄色い配線に傷もついている。

melt wire case IGスイッチに繋がる配線を見てみると、熱くなる部分は、ちょうどその配線の終点付近で、周りの配線のアウターにはショートしたかのような焦げ傷が残っていた。この後配線をたぐってライト周りまでチェックしたけど、これといって怪しいところは見つからないので、配線を熱くしていた犯人はこの部分のショートだったのかもしれない。

別のページで書いた通り、僕のビートル(71年式スタンダード)のIGスイッチは配線と一体型なので、交換部品も一体型で値段が高い。前回もお金をケチって交換しなかったわけだけど、今回はスイッチと配線の両方がダメになったわけで、純正と同じ色の配線がついているスイッチに交換できるのは好都合だった。

new switch & wire contact inside new wire connection 新しい配線付きのIGスイッチ。これまで使ってきたものより配線が1本多いのと、スイッチの先(キーシリンダーに繋がっている部分)にキーを差し込んだ時に信号を送るような接点らしきものが入ってるのがちょっと違っていた。

スイッチの裏側、配線の根元には X 15 50 30 P S と振ってあって、配線図を調べたところ(というか配線の色も参考にしたところ…)

となるのが正解のようだった。

S(SU)は僕のビートルには対応する装置が付いてないし、ウィンカー・スイッチの接点が壊れているのでPも配線せずに端を処理。他のものを配線し、キーシリンダーに接続してちゃんと機能してるかテスターで調べてみると、50番の配線がうまく通電してくれない。こいつはスターター用だから、普段はoffになっていて、キーを一杯に回したところで通電がないと都合が悪い。

こりゃあかん、不良品だ…ということで購入先のReadyBugにクレームを付けに行った。不良品とは珍しいこともあるもんだと、いそいそと行ったものの、どうやらスターターの接触が悪くなるキーシリンダーとのコンビがあるんだという。僕のキーシリンダーはブラジル製のもので、通常の純正品とは違うタイプだった。

ellen cylinder ブラジル製ELLENのキーシリンダー。たしか黒いプラスチックのカラーが特徴だったかな。こいつが相性が悪いタイプになる。純正のIGスイッチを使っていればELLENのキーシリンダーでも問題は起きないのだが、リプレイスメントのスイッチとは相性が悪いのだ。

ellen inside 少し隙間が空いちゃったけど、本来スターターがオンになる時のキーシリンダーの位置。ストッパーに当たってキーがそれ以上回らず、スターターに電気が流れてくれない。リプレイスメントのIGスイッチが設定している位置までキーシリンダーが回転しないのだ。

ellen disassemble ピンを一本外してシリンダーをバラす。前回キーシリンダーで遊んだのとは違い、今回は間違うと自分の車のエンジンが掛からなくなってしまうので慎重に作業を行なった。当然駒を外して遊んでみる気はない。

modify cylinder 要はキーシリンダーがもう少し奥まで回るようになれば良いので、キーを回し切った時に当たる部分をやすりで少し削っていく。「ほんのちょっと削れば良い」とのことなので、少し削っては組んで通電を確かめていく。結局1mm近く削ったかな。 僕の場合も削らない状態で10数回に一度くらい通電することがあって、位置の違いはとっても微妙ぽっい。ELLENのキーシリンダーを使っていて、リプレイスメントのIGスイッチに交換した場合、仮にそのままスターターが機能しても、怪しい接触をしてると考えて間違いないので、何かの拍子にスターターが動かなくなる可能性は高い。気をつけましょう。


melt fuse 後日、右ヘッドライトのロービームがついてないことに気がついた。IGスイッチ&ワイヤーを交換した時には点くのを確認したし、いつから点いていなかったのかは分からない。光軸が狂ったのは知っていて、暗いのは下を向いてるためだろうと思い、気がつくのが遅くなってしまったのだ。CIBIEには内蔵のスモールランプがあるので、ライトがまるっきり消えてる状態にはならないので、無灯火としては捕まらなかったのかな。テスターを使って電球や配線を調べてもライトが点かない原因が分からず、軽く気が狂いそうになったが、何となく見てみたら、ヒューズがとんでもない格好になっていて接触が悪くなっていた。んな、電気系を見る時はヒューズなんて真っ先に調べなくちゃ…。エンジンが掛からないからって大騒ぎしたら、ガソリンが入ってませんでしたってのと大して変わらないや。

ヒューズが熱くなってこんなことになったんだろうけど、本来ならこうなる前にヒューズは切れるもんだと思ってた。白いヒューズはサイズが一番小さいので、これ以上小さくはできないし…。配線の作業をした時もヒューズはチェックしてなかったから、これが起きたのがIGからの配線が熱くなった一連なのか、その後のことなのか実は良く分からない。スイッチと配線を交換したことで熱くなる症状は治まったけど、ライトを点けると配線が熱くなって、しかも片側のライト用ヒューズが溶けていたことを考えると、他にも問題が隠れてるのかも知れないや。

このページの上の方に戻る


inserted by FC2 system