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ヘッドライトを交換する

夜間に走っている時、わき道からの車が「そのタイミングで出るか?!」という思いを何度か経験しました。昼間なら、ビートルだからどうせ遅いだろうとナメられたのかと諦めるところですが、夜間となると話は別です。ライトを点けて向かってくる車が、ビートルかどうかを見分けられるほど、世間の人がビートルマニアなはずはないわけです。となると、ライトが暗いせいでまだ遠くにいるとでも思ったのか… 事故っても事故られても損するのはこちらなので、防衛策としてもっと明るいライトに交換しようと思いました。

ビートルに元々ついているのは、レンズとバルブが一体のシールドビーム。ライトの前部がぽっこり出ているタイプです。一方、ワーゲンで交換用として一般的な小糸やボッシュのH4バルブ式ヘッドライトは平面タイプ。より今風なデザインですが、車の表情が少し変わってしまいます。ライトを明るくしたいとはいえ、この丸みのあるシルエットはどうしても譲れないポイントでした。

丸型でポコっと出ているH4ヘッドライトは売っているのか。そこいらのお店に行ってもはなから置いてある代物ではないので、ネットで探してみました。その結果シビエが凸型丸型のH4ヘッドライトを出していることが分かりました。ただ、こだわっている点がぽっこりなだけに、正面の写真を見ただけでは判断が下せません。さらに検索を続けたところ、ロードスターについてのウェブで、各社の丸型ヘッドライトを比較するコーナーを見つけました。実際に車に装着して撮った写真を掲載していて非常に参考になります。作者のお許しを得たので興味のある人は「君の瞳は120w」に行ってみてください。他にも参考になるコンテンツがザクザクあります。

ほぼシビエで決まりでしたが、なんとか現物を見られないものかと、試しに近所のミニ屋に行ってみました。同じ旧車で丸目のミニだから、ひょっとしたらと思ったのです。すると、いました、シビエ付きのミニ。考えてみれば、真っ平らな目をしたミニは見たことがないし、もっと早く行ってみれば良かったです。週末だったこともあり、ショップにはミニ乗り達が続々と集まって来ました。みんな楽しそうでしたね。今回のことがなかったらミニのショップには行くことはなかったと思いますが、僕の知らない世界がまだまだたくさんあるんだと改めて思い知りました。そのショップにもシビエの在庫はなかったので、展示車のライトをペタペタ触らせてもらって帰ってきました。


シビエの箱 シビエ正面 ネットで注文すると、1週間ほどでブツが届きました。バルブタイプにはバルブの前を覆う反射用のカップが付いてるものもあるんですが、シビエによるとカップ付きは生産中止とのこと。僕的には反射カップは透けて見えるし、支柱が見えたりするのが嫌なので、願ったり叶ったりでした。

シールドビーム横 シビエ横 左がノーマルのシールドビーム、右がシビエのH4。ほとんどぽっこり具合は変わらないようです。

ポジションランプの干渉 ライトレシーバーの加工 シビエのH4はヘッドライトの中にポジションランプが付く仕様です。ポジションを使わない時は別売りの穴埋めゴムをはめます。せっかくなので、ここはポジションありで行きます。ところが、ポジションを生かすとソケットがライト・レシーバーと干渉して、そのままでは取り付けられませんでした。しょうがないのでワイヤーカッターとプライヤーでオリジナルのライト・レシーバーをバリバリ切ってやりました。位置決めが甘く、何度か切り直したので、切り口が大きくなってしまいました。

シールドビーム交換前 シビエ交換後 左がシールドビーム、右がシビエです。シビエのレンズ・デザインは細かくて、古っぽさが出ている気がします。良く見ると、ライトの下の方にスモール用のバルブが見えます。

シールドロービーム照射 シールドハイビーム照射 旧シールドビームです。左がロービーム、右がハイビーム。ぽわんと点く感じは味わいがあります。我慢できないほど暗くはないものの、光の広がり方が狭いかも知れません。僕のビートルはライトのリムを付けると、左のライトが少し下がってしまう持病があって、光軸がズレてます。

シビエの照射 シビエの照射 同じくシビエH4の照射。写真では分かりにくいですが、真っ白な光でかなり明るいです。ロービームでは、明るいところと暗いところの区切りがスパっと切れています。区切りがはっきりしている分、光軸がずれているのがバレバレです…


ライトを交換するにあたって、配線がオリジナルのままで大丈夫なのか気になっていました。明るいライトなわけだし、配線が燃えたらどうしよう、と。結局、交換するライトのバルブがノーマルのシールドビームと同じワット数(60w55w)なので、手を加えなくても大丈夫だと分かりました。もっと明るいバルブも出てますが、これ以上明るい必要はないかと。ポジションランプへの配線は、ヒューズボックスのスモールの端子を分岐させて線を引っ張りました。片側4ワット増なので、たいした負担にはならないでしょう。しかし、ハイビームとロービームのワット数が大して違わないのは不思議ですね。

ライトを交換した感想としては、明るくなったのはもちろんですが、まわりの車の態度が変わったような気がします。路上駐車の車があって、対面で譲り合わなければならない時など、以前はナメられっぱなしで、こちらが止まって当然のような態度を取られて来ましたが、ライト交換後は、対向車が率先して止まるようになった気がします。偶然かもしれないですけどね。

ポジションランプを使わないのであれば、今回のシビエの場合、プラスのドライバー1本で明るいヘッドライトへの交換が可能です。ぽっこりH4、お薦めです。


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